[How to 旅のDIYシリーズ.03]
今回は海外旅行の鍵となる航空券について、書かせて頂きます。航空券を制する為に、航空券のからくりについてもご紹介しておりますのでそんなことは興味がないという方はすっ飛ばしてもらってOKです(笑)途中から熱が入り、少々マニアックなことも紹介しております。
また、航空会社はJALやANAに決めてます!ビジネス・ファーストクラスしか乗りません!という方にはあまり参考にならないかもしれませんが、悪しからずです。
1.航空券手配を制する者が、旅のDIYを制する
2.航空券はクリック1つで買える時代
3.航空業界をとりまく状況
4.現代版航空運賃の種類と格安航空券
5.結局のところ、航空券を探すにはフライトサーチサービスを利用すべし
結論
1. 航空券手配を制する者が、旅のDIYを制する
移動の選択肢が豊富な国内旅行と違い、海外旅行の場合は島国である日本から出国するには、基本的には飛行機を利用する必要があります。(もちろん、フェリーで釜山へ出たりクルーズ旅行という手もなくはないですよ。)そして、この航空券こそが旅の費用の大きなウェイトを占めてくるのは言うまでもありません。アジア諸国を旅する際などは特に顕著で、現地の物価が安いので本当に安くでいろんなことができます。
一般的な海外旅行の総旅行代金のうち、5〜8割ほどは航空代金
※現地では豪華高級ホテルに泊まりたい!という旅の場合はこの限りではありません。
一方で、この航空券の手配が、海外自由旅を億劫にさせている一つの大きな障壁となっているかもしれません。「なんとなくややこしそう、難しそう。」「探すのが面倒くさい。」「自分でできるか不安。」などのネガティブなイメージを持たれている方も多いでしょう。
2. 航空券はクリック1つで買える時代
その昔、航空券を購入できる場所なんてのは、航空会社のカウンターあるいは旅行会社のカウンターぐらいでした。しかし、これだけITが進化した現代社会では、様々な企業が航空券をオンラインサイト上で斡旋・販売しています。これは、航空券に限ったことではありませんが、旅行者にとって、非常に便利な時代となりました。しかしながら、便利さが故に、世には様々な情報が溢れかえり、本来非常にシンプルである航空券の流通が非常に複雑化しているのが現状です。
3. 航空業界をとりまく状況
非常に複雑化した航空業界なのですが、簡単に図にするとこんな感じです。
これはホテル業界も同じような状況と言えますが、客室1室の販売をするためにホテル側は、オンライン・オフライン問わず、様々な代理店に販売の代理をお願いしています。昔は従来の旅行代理店頼みでしたが、今はインターネットを得意とするOnline Travel Agency(通称OTA:国産企業だと楽天トラベル・じゃらん・るるぶなど)が圧倒的な存在感を発揮し業界を席巻しています。この流れは航空業界にも同じような流れを生み出しています。
そもそも、航空券の購入とは飛行機の座席を1つ押さえるに過ぎない行為
大小様々な代理店・WEBサイトが存在しますが、最終的に販売されているのは飛行機の座席の1席1席に過ぎません。そんなシンプルなことが、それぞれの利害関係と便利な情報社会故に複雑化されています。では、その航空座席を購入するための料金=航空運賃の種類について、簡単に紹介しておきます。
4. 現代版・航空運賃の種類と格安航空券
種類 | 概要 | メリット | デメリット |
1.標準(ノーマル)運賃 | 航空会社設定の最も標準的な運賃 | 融通が効く | ものすごく高い |
2.PEX(正規割引)運賃 | 航空会社主導のセール料金 | 結構安い | 少々制約有り |
3.旅行会社用運賃(格安航空券) | 旅行会社から販売されるセール料金 | 結構安い | 色々制約有り |
4.旅行会社用裏技運賃 | 団体ツアー用や、事前買取、チャーター便など色々裏で動いている結果安い運賃 | 大分安い | 制約多し |
5. LCC運賃 | LCCが直販する際の運賃 | 結構安い | 制約かなり多し |
主にこんなところです。3.4に関しては、業界用語ではなく僕の方で勝手に名付けています。
以下、マニアックな話。飛ばして頂いて問題ありません(笑)(現代版といしているのが、かつての市場では、3.のことを格安航空券と呼んでおりました(表面上では、今もこれを格安航空券と定義されています)。歴史(と言っても、ここ10年くらいの話)をたどれば、いろいろ紆余曲折があったのですが、2の航空会社が設けるPEX運賃の中にもいろいろ種類があり、IATAという国際機関にこの料金でやりなさいだのと決められていたり、政府関与で割引の下限が決められていたりだのカルテルまじりなことが続いていたのですが、2008年より、下限が撤廃され航空会社が自由に運賃を決めていいこととなりました。そうなると、一時期流行った3.の格安航空券と2.の航空会社主導の料金もかなりそれに近いものになってきました。なので、現代では、格安航空券=格安という話ではなくなって来ています。他にも、いろいろと理由があるのですがマニアックなのでこの辺にしておきます(笑)4については、業界の面目の為、あまり触れませんがビックリするような料金でツアーが販売されることがあります。この辺に触れだすとどんどん道が逸れるのでこの辺にしておきますが、市場ではこの2〜4の運賃を各社がせめぎ合いながら販売をしております。また実際には、ここに5.にあたるダイレクトセールスを得意とするLCCが入ってきて、臨機応変なセールを仕掛けてきますので、この辺の料金は常に変動してきます。)
5. 航空券を探すにはフライトサーチサービスを利用すべし
えらく、遠回りを致しましたが結論としては、上の図の一番下にあたる「航空券を販売する企業をまとめて検索する企業」のサービスを利用することが一番の近道となります。各社を横断して検索してくれます。その中でも、最も業界を席巻しているのは間違いなくskyscannerです。独自のアルゴリズムで非常に柔軟に航空券の検索をしてくれ、格安航空券を探すのにも非常に便利です。もちろん、日本語対応です。
こちらは関空−ロンドン線を検索した際の記録画面ですが、これだけの旅行代理店・航空会社を横断して検索してくれます。Skyscannerの利用方法については、別の機会に徹底的に説明させていただきますね。
↓下記にて、スカイスキャナーを徹底攻略しています↓
しかし、Skyscannerも完璧ではない
あれっ、振り出しに戻すような発言ですが、この辺が航空券を探すのにやや手こずるとこであったりもします。このskyscannerだけで完璧かと言うとそうでもないことがあります。それは例えば、LCC筆頭に各航空会社が、またはHISなどの旅行会社が主導で急遽1週間○○円セール開始!ということが起こり売ります。上にもある4の裏技的な航空券が在庫処理で市場にばらまかれることもあるですよ。こういったところは恐らく、skyscannerを持ってしても検索にふくまれてきていないかと思いません。ですので、あながち航空会社や旅行会社のサイトもないがしろにはできないのです。。
となると僕は思うのです、結局究極は人間の力が必要になってくると。
結論、航空券を探すのには人間の知恵と経験と勘が必要
僕は自慢ではないですが(自慢です)、世界各国ある程度有名な場所であれば、だいたいの主要観光地の空港とそこに就航する航空会社が頭に入っています。特に、ヨーロッパは担当地域だったので得意です。それに、加えやはりおすすめしない航空会社や、空港、乗り継ぎ方法、フライトスケジュールなどもあるわけですよ。
これも語り出すと止まらないので、この辺にしておきます(笑)
このサイト上にも、航空券手配やホテル手配におすすめのサービスをまとめていますので、こちらも是非ご参考にください。